温泉の利用
ヨーロッパや日本で、温泉は古くから医療に用いられてきた。 ヨーロッパの温泉は主として医療目的で利用されることが多く、保養地となっている所もある。 温泉療法では、浴用のほか、飲用、吸入、運動浴、鉱泥療法などに温泉が利用される。 日本では入浴好きの国民性を反映し、浴用の利用が最も盛んである。 温泉を中心として観光地ができ、熱海や別府のような都市にまで発展している。 2000年度の温泉地の宿泊施設数は、1万5548に達している。 温泉の一次産業への利用として、温泉熱を利用した施設園芸がある。 果実や洋ランなどの花の栽培、野菜の促成栽培、観光温室の経営が諸所で行われている。 伊豆の下賀茂温泉や別府温泉では、養鶏に温泉熱を利用して成功している。 北海道の鹿部温泉などでは、温泉水を用いてウナギの養殖を行っている。 静岡県の伊豆熱川温泉の、温泉熱を利用してのワニ飼育も有名である。 以前に指宿温泉、小浜温泉、鹿部温泉などで、温泉熱を製塩に利用していたことがある。 温泉熱の工業的利用は、農産物の加温乾燥、醸造、製菓などに小規模に利用されている例があるにすぎない。 寒冷地では温泉熱で旅館や住居の室内暖房をしている所がある。 地域暖房計画に温泉を利用することが検討されている所もある。 20世紀初頭以降、温泉の熱エネルギーを利用して発電する地熱発電が世界各地で行われるようになった。
